しょっちゅう通る道のそばに、こんなものがあったとは。
お昼に“あいちゃん弁当”を買って、ふと左を見ると「新町遺跡展示館」の案内板が。
新町遺跡の名は知っていましたが、展示館があるのはこれまで気づきませんでした。
満開の一本桜と緑の風景に惹かれ、案内板にしたがってふらふら歩いて行くと、それらしき建物がぽつんと建っています。
内部はこんな感じ。
弥生時代の早・前期の支石墓を中心に57基の墓が出土。支石墓は以前、このブログで書いた「糸島散歩1 田畑の真ん中に海神」で紹介した朝鮮半島のものと同じです。
展示館はその遺跡の上に出土状態を再現して建てられました。
人骨も出たそうです。左大腿骨に矢が刺さったままの男性の人骨もあり、一説には「日本最古の戦死者」だとか。
人骨は低身長や風習的抜歯痕など縄文人の特徴が顕著で、武器は朝鮮半島系。大陸との間の戦闘による犠牲者でしょうか。
展示館のある場所は引津湾から直線距離にして約200m。
隣接する「御床松原遺跡」からは古代中国の貨幣も発見されています。こちらは新町遺跡から少し時代が下った弥生・古墳時代の集落跡ですが、大陸との交流は稲作とともに争いごとももたらしたわけです。
今なら石矢どころではありません。
展示館のまわりは空き地がいっぱい。自家消費用と思われる菜園があるほか、建物を解いた痕跡もあります。このあたりに家が建てられたらいい。のどかな風景が広がるとてもいい場所です。
一面の緑の中に建つ新町遺跡展示館。
手前の甕は棺ではなく雨水貯蔵用の現代の焼物です。。。
帰る途中、山桜を眺めながらあいちゃん弁当を広げました。
緑の中にぽつんと咲く桜もまた風情があります。
可也山の中腹はちょうど今、山桜がところどころ明かりを灯すように帯状に広がっています。
食べ終わったあとであいちゃん弁当の写真を撮っていないことに気づきました。
こちらでご覧ください。美味しいです。