集え!港のシェアスタジオ


微力ながら、僕が設立に関わらせて頂いた港のシェアスタジオ「スタジオポルト」が、約1年という歳月をかけて、ようやく満室となりました。いや、シェア物件なので、満室というより「定員に達したので募集終了」といった方が正しいかも知れませんね。

こちらの概要ですが、中央区港の造船所付近(ちょっとマニアック!)にある倉庫兼事務所の一室約90㎡をスタジオとしてシェアしようという試みで、1会員につき月額27,000円(税込)、12時間まで無料でスタジオ使用でき、超える分については1日5,000円、1時間500円で使用できるという完全会員制の物件です。また隣に第2スタジオがあり、そこも使用することができます。

ここでは撮影はもちろん、ワークショップやセミナーなどのイベントもできて、参加者からお金を徴収してもOK。

ちなみに誰もスタジオ利用していない時は、その空間で事務作業や打ち合わせなどを時間ノーカウントで使用することもできるので、かなりオトクな物件だと思います。

思えば、「事務所の隣の区画が空いたので勢いで借りちゃったんですけど、白いし天井高いし、シェアスタジオとして使えないかな?」と、今をときめく福岡のCG製作会社、株式会社ランハンシャ代表、下田さんからお話を頂いたのが2015年の年末。

シェアオフィス、シェアハウスなど・・最近シェア系の物件が増えていおりますが、果たしてシェアスタジオとはなんぞや?僕も当時福岡のスタジオ事情をあまりわかっていなかったので正直パッときませんでした。とは言え、確かにカメラマンが自前のスタジオを構える大変さを想像すれば需要はある、とも。

「とりあえずペイラインを設定して、月の会費やざっくりとしたルールだけ決め、R不動産で募集かけて様子見てみましょう」そんなことから始めてみました。

募集すると数名の方から早速問い合わせを頂きまして、皆さんに集まって頂き、どんな場所にしたいかをヒアリング。その中から、下田さんが目指している方向性を踏まえて運営方針、ルールを決めることになりました。ここで難しいと感じたのが、「仲間内数名でいっぺんに借りて自分たちで自由に使用したい」というお話を頂いた時。

確かに、いっぺんに借りて頂いた方が、細かい管理や、わざわざルールを設定する必要も、毎回欠員が出る度に募集する必要もありませんから貸し手としてはとても楽ですし、借り手も思うがまま使用できて良いでしょう。しかし、これでは一般的な転貸(又貸し)となり、スタジオに独自色を入れていくという部分では難しくなります。

下田さんの目指している方向性は、「他業種の方が出入りし、機材やノウハウのシェア、協業やコラボなど活発な交流が生まれる場にしたい」ということで、これは確かに共感できるものでした。

となるとやはり様々な会員がシェアしても納得できるルール設定が必要になりますので、何度も打ち合わせを重ねて利用規約を設定。例えば、定員をやみくもに増やすと1名あたりのスタジオ使用時間が限られてしまいますので、上限を6名にしたりとか。予約は専用のgoogleカレンダーをシェアして、気軽に利用できるように。

そしてスタジオ名は、港=port、これを欧州風の読みにすると響きがポップになりシンプルで覚えやすいということで、「スタジオポルト」に命名。

そんなこんなで最初は2名の方がご加入頂き、時間はかかってしまいましたが少しずつ認知度も上がりまして、蓋を空けてみればカメラマン2名、アパレル企業が2社、東京の広告系企業の九州拠点として1社、ヨガインストラクター1名と、様々な業種の方々が入居。これは狙い通り!

ただ、殆どの方同士が顔を合わせたことがなかったので、先日スタジオに集まり初の交流会も催されました。早速、共同イベントやセミナーなどの話も出たりでコラボの予感バチバチです。

プロジェクターを使用し活動内容のプレゼンも行いました。

スタートから1年の歳月がかかりましたが、本当のスタートは正にこれからでしょう。スタジオポルトのシナジーにご注目をお願いします!