読書革命オーディオブック


オーディオブック、という読書のスタイルをご存じでしょうか。
その名の通り、本の朗読を録音したものですが、実はずっと食わず嫌いしていました。
理由はいくつかありますが、いちばんは目で読んだ方が絶対に速い、そう思っていたんです。

それが変わったのは年末年始の休暇中、こたつでぼんやりしていたときです。
「最近本を読んでない気がする……今年、何冊新しい本が読めたっけ……」
ぼんやりした頭で思い出せたのは、なんと両手で数えられるほどの数でした。

小さな頃から本好きには自信があります。(というのも変な話ですが)
そのせいか、今でも他の人よりは読むのが速いと思います。
それなのに365日で10冊も新しい本を読めていない、なんということでしょう!

そういうわけで、ぬくぬくとしたこたつから抜け出した私はiPhoneを手に取り、どこかで聞いた感じがするな、という程度のうろ覚えの記憶からオーディオブックアプリを探し出し、ダウンロードボタンをタップしたのです、ポチッとな。

読書をするのにことさら時間が必要なのは、手と目を両方使うからです。
本を読もうとしたら、少なくともひとつの手でページを開き、視線を固定して……。
冷静に考えると、これってすごくハードルが高いことじゃないですか?

お皿を洗ったり、お風呂を掃除したり、自転車をこいだり、ランニングをしたり。
頭がフリーな時間って、実は意外とあるんですね。
ただ、そういうときはたいてい手と目が大活躍中。
手と目を空ける、というのはすごく難しい。
でも、耳なら。

オーディオブックを始めて最初に感じたのは「通勤時間が楽しくなった」ということです。
私は自転車で通勤しているんですが、自転車通勤というのは、その間は他に何もできないという意味ではひどく非効率です。(もちろん、お金がかからなかったり、体を動かすことができたりというメリットはありますが)
でも、その時間に「読書」ができるとなれば話は別です。
お正月の暖かさで緩みきった体にはつらい大寒波の中の自転車通勤ですが、いまではオーディオブックという強い味方ができました。

個人的には、私のように「聞くより読んだ方がずっと速い」と思っている人にほど、ぜひオーディオブックを試してほしいです。
聞くなら5時間、読むなら1時間、でも読書のため「だけ」の1時間、取れますか?
今日、5時間のオーディオブックを聞き終えました。
毎日往復で1時間、通勤の間に聞き続けた結果です。
読めば2時間ほどの本だと思いますが、今週そのための2時間が取れたかというと、首をかしげてしまうところです。

読みたいな、でも時間がないな、と手をのばすのをためらっていた本、今年はオーディオブックで「読んで」みるのはいかがでしょう。