糸島の古民家で映画製作中です。


糸島のある古民家を舞台に映画製作が始まっています。

 

福岡R不動産サイトで掲載中の売買物件が監督さんの目にとまり、オーナーさんと管理会社の理解をいただいて、5ヶ月間、貸していただけることになったのです。

 

Exif_JPEG_PICTURE

 

大正2年に建てられた2階建ての母屋と納屋は堂々とした佇まい。しかし長い間住まわれていなかったため、撮影のためとはいえ使えるようにするにはかなり手を入れる必要がありました。

 

庭の草刈りに始まり(敷地は600坪近くもあります)、クモの巣と埃まみれの室内の清掃、床の根太の一部やりかえなど製作スタッフだけでは間に合わず、糸島市のシルバー人材の手を借りたそうです。

 

風呂のボイラーは灯油を使う機械式のボイラーで昭和のにおいがプンプン。糸島では今でもときどき見かけます。ところが点火音はするものの着火する気配がない。

 

機器に貼ってあったシールの電話番号はすでに使われておらず、知り合いの大工さんのネットワークで近くに修理できる職人さんがいることがわかり、救援要請。点火系を中心とするオーバーホールで息を吹き返したのでした。

 

畳が敷かれ、撮影のための家具や日用品が運び込まれると、たちまち生活感に満たされました。元の状態が信じられないほどの変わりようです。

 

映画の時代設定は昭和40年代半ばだということです。小学生の子どものいる夫婦の話。糸島中心部の「日の見通り商店街」などでもロケが行われるようです。詳しくは完成するまでオフレコで、監督のお名前も伏せておきます。あしからず。

 

出番待ちの女優さんとスタッフのみなさん。

Exif_JPEG_PICTURE

ポスターやインテリアも昭和のイメージに(テレビはなぜか液晶ですね)

collage

こちらはストレッチ中の男優さん。

Exif_JPEG_PICTURE

ネット環境はWi-Fiで、カメラテストはスマホで。古民家とデジタルの取り合わせがおもしろい。

 

Exif_JPEG_PICTURE

今回、賃貸手続きのお手伝いをさせていただいて感じたのは、ずいぶん荒れているように見える古民家でも、それほど大がかりな工事をせずとも、要所要所の見直しやメンテナンスで案外住めるようになるものだということ。

 

もちろん元々の建物の状態にもよるし、住まいの快適さの基準は人によって違うので一概には言えないとしても、です。

 

人が出入りするようになって、建物がゆっくりと呼吸を始めたように思えて、小さな感動を覚えたものです。

 

撮影は来年1月に完了予定。古民家や糸島がどんなふうに描かれるか、今から楽しみです。

 

matsuo