家にかける情熱に脱帽


みなさんゴールデンウィークは何をしましたか?

 

 

私は、夫のお母様が60歳の誕生日ということで、3年ぶりにストックホルムに行ってきました。スタッフのじゅんこです。

 

九州ではありえないタイミングでお花見できて感動でした~。
ストックホルムで花見

そして、3.5キロ太って帰ってきました。

 

お母様の誕生日パーティーは、家族でシェアするセカンドハウスがある街、ダーラナ地方での開催。このエリアは「国内で一番スウェーデンらしい田舎」と呼ばれている観光地でもあります。

ダーラナ
こんな景色がひたすらつづくダーラナ地方。

お母様の誕生日会は、老舗のホテルのレストランでの開催した。家族や親戚20名ほど集まり久しぶりの顔に囲まれて楽しい一時を過ごしました。

さて、前回の訪問まで「音楽業界で働いてます。」と話していた私に、笑顔のみで返してくれていた、50代以上のファミリーメンバー。今回は、食らいついてくるかように日本の不動産事情について質問のシャワーを浴びせてきました。

 

それもそのはず、夫のファミリーは全員ストックホルム出身。この10年で賃料価値が約2.5倍以上となっているのだそうです。

私達日本チームと20代のメンバー以外は全員家を買った経験があるほど。

まもなくバブルが弾けるかもというウワサもありますが、ホリデーハウスを中国の島に買った人もいるくらいなので、日本の事情も気になったのでしょう。

ちなみにスウェーデンでは一般的に、子供ができると広い家を郊外に買い、子供が独立するとともに病院や買い物が便利な都心近くに小さなアパートへお引越しというのが典型的な流れのようです。

日本でよく聞く「老後は田舎へ…」というのとは真逆ですね。足腰が悪くなる可能性の高い老後の家は逆に都心に近い方が現実的なのかも。

もう一つ以外なことも。

日本の家は古いほど価値が落ちていくとされていますが、放置され廃墟になった家は別として、北欧では古い建築物ほど価値が上がるそうです。そういえば私が以前住んでいたイギリスでも同じでした。

ヨーロッパの古い建築物に価値を見出す考え方に共感。

 

最近、築120年のおばぁちゃんが住んでいたお家は、日本円で約1億円で売れたそうです。じゃぁ、おばぁちゃん今メッチャお金持ちやん!っ…と思いきや、その後都心近くのアパートを買うことでほぼプラスマイナスゼロに。…笑エマセン。

 

福祉が充実しているスウェーデンでは、法律で週休以外に5週間の年次休暇を全ての労働者に定められています。男性の育児休暇も女性と同様に法律で定められ、日本に比べるとかなり時間の余裕があるライフスタイル。

高価な家の購入にはお金を掛け、改装は休暇に楽しくDIYして安く抑える。そんなスタイルは昔からのスウェーデンのカルチャーのようです。IKEAのような企業が生まれるのも納得ですね。

ゆっくり自分のペースでDIY…

ダーラナしょんべん小僧

しょんべん小僧もDIY?

しょんべん小僧2

さらにDIYのいいところは、手作りから生まれる“愛”ではないでしょうか?セカンドハウスであれ、自宅であれ、自分で購入した建物に吹きかける自分独自のカラーやインテリア、手を加えるたびに愛情も自然と沸いてくるものですよね。

 

ちなみに、“クラフトワーク”が大好きなおじいちゃんは…

manmachine2

あ、ドイツの電子音アーティスト「クラフトワーク」ではありません。

 

セカンドハウスを自分で建てるほどクラフトワークが大好きな彼は、自分のバルコニーの床をDIY。

冷たいコンクリの床が、温かみのあるウッディーなフロアに見事に変身していました。

バルコニー

素晴らしい…私もDIY始めたくなってきた。

ランチに招かれ窓際に案内されると、目の前は大きな赤い船が停泊中でした。

窓際

双眼鏡で目の前に止まった船を見ながら大変優雅な気分に…。

目の前に出された料理の脂肪率のことなど忘れ、最高においしかったチーズソースたっぷりの新じゃがグラタンとサーモンをいただきました。

昼からウォッカとウィスキーを飲むおじいちゃんと一緒に、居心地のいいバルコニーでボ~っとしていると…

3

水の上に家?

1

むむ?

2

むむむっ!?

DIYなのか何なのかはわかりません。でも、同じ場所に停泊するのは違法らしく、2週間くらいいた場所から引越ししているのだと、おじいちゃんは言っていました。

常に移動する家…船?いや、水に浮いた家、いやいや水の上を移動する家!?

なんて夢のあるライフスタイルなんでしょう。

 

DIYカルチャーのレベルもさることながら、スウェーデンの家にかける情熱に脱帽な旅となりました。