と、あるビルの話


こんにちは、haseです。
R不動産サイトやフェイスブックで告知させて頂いておりました「夜の福岡R不動産BAR」、当日はたくさんの方にご来場頂きまして本当にありがとうございました。
 
ではその様子を!と記事を書きたい所なのですが当日は予想以上に忙しく気付けば写真が手元に1枚も無い。ではそれは後日誰かに任せるということでRBARにちなんで今日はあのビルについて少しばかり・・・。
 
ちょうど約1年前、記念すべき第1回目のR不動産BARを開催したあのビルです。
 
 

第1回目のR不動産BARを開催したオレンジ色のビル

 
 
ある種の毒々しさを放つオレンジ色の外観をベースに乱立する看板、どう考えても近寄り難いいわゆる的な昭和の香りを漂わす飲み屋ビルです。足を踏み入れれば更に追い討ちをかけるようにサーモンピンクの壁が妙なテンションを呼び覚まします。
 
そしてこの物件と出会ったあの日。
通りがかりに見上げたそこに窓からぶら下がっていたのはジーパン。why?
 
明らかにこんなビルに違和感のあるオブジェに吸い寄せられるように足を踏み入れました。
 
その正体はデニムリペアショップだったのですが、こんなところにと言う驚きを通り越して感動。こんな飲み屋ビルに単身乗り込んだそのメンタリティは賞賛すべきであると。
 
衝動のまま調査を開始すれば、ちょうど老朽化などの諸問題もあって実は全体の25%くらいが空き部屋で放置状態。なんてったって天神駅徒歩2~3分圏という好立地を持ち合わせながら忘れられたように生きていたのです。
 
そんな折、タイミングよくビルオーナーも募集を再開することになり、しかも室内は夜逃げさながらの状態をそのまま受け継ぐということで格安の条件。その後R不動産でも5件ほど仲介をしてユニークな入居者と共に新しい血がこのビルに流れ始めました。
 
 
 

エコロジーグッズとCAFE&BARのお店

 
エコロジーグッズとCAFE&BARのお店
 

ギャラリー

 
ギャラリー(今日はちょうど複数のデザイナーによるTシャツ展でした)
 
今日はタイミングよくお邪魔できた2店に伺いましたが、昔ながらに頑張っている飲み屋ももちろんそれでいい雰囲気、両者が融合し多国籍感にも満ちた不思議なカルチャーがここには生まれつつあり、現在はほぼ満室に近い状態が維持されています。
 
とある小さなビルでの話なのですが。
 
でも、この現象を深く見つめ直していくとシャッター商店街なんかそこら辺に通ずるところがあるような気がしてならない。
 
商いと言う視点ではネット化が進み、大型ショッピングセンターの侵攻に煽られ個人商店という存在は厳しい世の中になってしまった。でも不動産と言う視点で見れば、半分あきらめにも似たようなカタチで閉ざされたままのシャッターの中にまだまだ夢は残っているような気がするのです。
 
面白いアイデアを持った若い世代の中には逆にそんな場所を探している人たちも多い。
 
そんな人たち、そんな不動産(オーナーさん)、新しいアイデア。
 
それを繋げていくのが僕達のひとつの使命だ、このビルは僕に言い聞かせてくれるのです。よくよく考えれば今やっているトライアルステイの企画だって根底にある想いは同じ。
 
きっとこのビルで起こった変化や企画がなければ一生足を踏み入れることは無かったかも知れないビルや街に繋がりができるって素敵なこと。
 
マンションの1室からビル1棟に街全体まで・・・。もっともっといろいろな人と人を繋げていきたい。そんな想いを胸に今日はこの辺で終わります。
 
 
 

hasegawa