NYCブルックリンのNEW LABに思う街づくり


New York BrooklynのNavy Yard(海軍の造船所跡)に、昨年ものづくり系のシェアスペースNEW LABがオープンしているのですが、日本語でほとんど紹介されていないようなので少し書いてみます。

NEW LABとは

なにはともあれ、写真を見るのが早いでしょう。

Source: Marco Sea

Source: Marco Sea

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Source: Marco Sea

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Source: Marco Sea

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Source: Marco Sea

起業家、アーティスト、デザイナーなど40人以上が集うものづくりハブスペースです。3Dプリンターや様々な工作機器をシェアできるのと、生物学者を始め様々な分野の専門家とのコラボレーションによってイノベーションを生み出そうとしています。選ばれた人だけが入居でき、安価に利用可能。築200年を超える海軍の造船所をコンバージョンして作られました。不動産デベロッパー、アーティスト、建築家のチームがファウンダー。

というなんとも素敵なコンセプトなんですが、どっかで聞いたことあるような・・・。

実は僕らが立ち上げた複合アートスペースFUCAと非常にビジョンが似ています。

FUCAは様々なジャンルのアーティストやデザイナーに創作活動の場とコラボレーションの機会を提供しています。規模も違いますし、他分野のプロフェッショナルとの協働の機会までは提供できていませんが、元のコンセプトや成り立ちも近く、とても親近感を感じました。

ブルックリン Navy Yardという立地

ブルックリンはNYC中心部のマンハッタンから橋を渡った工業地帯でした。ほんの数十年前から賃料が安く広いスペースが使えるとアーティストが移り住み、カフェができて商業化されて、いまではデベロッパーが高級エリアに作り上げたというエリア。世界の大都市に起こるエリアの再活性化の流れですね。ニューヨーク市も含めこの旧工業地域の再開発には相当な規模の投資がされています。

福岡に残された開発エリア

福岡でブルックリンに当たる場所と言えば、天神北の港湾エリアでしょう。現在は規制が厳しくこのエリアは有効な土地利用が進んでいません。ニューヨークの開発は、需要によるところも大きいですが、規制緩和がトリガーになったのは間違いありません。

世界最大の都市と、コンパクトシティを目指す福岡を比べるのもあれですが、少なくとも福岡は中心部といえる面積が狭すぎると思います。天神エリアを見てもようやく南方面の今泉・薬院が中心地としての役割を担うようになってきましたが、北方面はせっかくのウォーターフロントなのにさっぱり・・。周辺地域をいかに魅力的な市街地に変えていけるかが、都市としての次のステージなのではないかと、思っている次第です。