マンガでわかる不動産仲介!?


 

「マンガで分かる○○」ではないですが、まだ見ぬ世界の入口になってくれるマンガはたくさんありますよね。
かくいう私も、紳士服のことは王様の仕立て屋で、中華のことは鉄鍋のジャンで覚えました。

 

ところで、福岡R不動産のお仕事である「不動産仲介」というのも、外から見れば、実は知ってるようで知らない不思議な世界なんじゃないでしょうか。
そんな不動産仲介をテーマにしたマンガをご紹介します。

 

その名も「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」
ドラマ化もされた有名な作品とのことですが、私はこの休暇で読んだのが初めて。

 

舞台は双子の姉妹が経営する、吉祥寺の小さな不動産屋「重田不動産」。
ちなみに、不動産マンガと言っても実務的なところはあんまり出てきません。
その代わり「吉祥寺に住みたい」とやってくるお客さんを「じゃあ吉祥寺やめよっか?」の決めゼリフとともに鮮やかに連れ去り、東京に点在する目立たない(失礼!)けど、実は個性的でとっても楽しい街へと連れて行ってしまうビックリの展開。

 

吉祥寺は言わずと知れた、住みたい街ランキングトップの街。
都心へのスムーズなアクセスを誇りながら、緑豊かな公園もあり、街なかを歩けば個性豊かなショップの数々が軒を連ねます。
ここに新居を求めてやってくる、属性も背景もさまざまな人たちを、錦糸町、原宿、経堂、蔵前、ときには秋葉原(!)まで連れ去ってしまうんです。

 

この双子のすごいところは、物件はもちろん、とにかく街に詳しいこと。
どんな人たちが住んでいて、どんな美味しいお店があって、どんな文化の香りがして……。
そんなことを、ゆる〜い空気で語られているうちに、「あれっもしかしてここかも?」と、いつのまにか不思議なマッチングが成立してしまいます。

 

家を探している人に共通するのは「変わろうとしている」ということ。
流されるまま仕方なく。自分からそうしようと決めて。理由は人の数だけありますが、住む場所を変えることは人生を変えること。
そこに立ち会ってくれる人が、こんな風に思っても見なかった選択肢を示してくれるなら、それはどんなにか心躍ることでしょう。

 

マンガの中で、初めは考えもしていなかった場所に住むことを決めた人たちは、不思議にスッキリと笑います。
そして、彼らの視点から見開きいっぱいに、その街の愛おしい情景が描かれるのです。
1話ごとに訪れるそんなハッピーなエンディングに、人生の変わり目に立ち会う、不動産仲介という仕事の立ち位置をふと考えさせられました。

 

ちなみに個人的おすすめ回は、toolboxショールームも登場する「ストーリーのある家」。
双子の実家をリノベーションする、という、お客様の登場しない話ですが、住み慣れた実家がない私には、興味深い話でした。

次の休暇はこの漫画を片手に、東京の街めぐりを楽しめたらなぁ、と画策しています。

 

マンガの公式サイトはこちら!1話試し読みもできます。