2011年に始まった筑後トライアルステイ。
田舎への移住や二地域居住を考えている人に、行政が提供する空き家に一定期間体験居住してもらうプロジェクトです。2年間で約180件の応募があり、実際にトライアルステイ(体験居住)した人は48組に達しました。
そして今年は「ちくご移住計画2013」という仕事>付きの比較的長期の体験居住プロジェクトに進化。筑後地域内の5つの市町(みやま市・大刀洗町・筑後市・大川市・うきは市)が受け入れたい移住検討者を募集し、それぞれクリエイター編・フォトグラファー編・アーティスト編・木工職人編・果樹農家編と多様なテーマでプロジェクトが進行しています。(すでに参加者が決まり、各自がブログを更新しています)
また、トライアルステイの取り組みは筑後地域外にも波及し、昨年「上毛町(こうげまち)」でワーキングステイというプロジェクトを開催しました。こちらは1ヶ月間のトライアルステイに、「町おこし」への協力という要素が加わったもの。東京や福岡からの参加者が町が提供する古民家に滞在し、それぞれのスキルを活かして町のPRを考えたり、町を元気にするアイデアを考えました。
この上毛町ワーキングステイ、今年も無事募集を終了し、10月ごろより参加者が上毛町に集まってくる予定です。年明けには古民家を改装して町の新しい拠点を作る計画もあり、こちらもどんどん面白くなってきています。
さて、話は変わりますが、震災後福岡への移住希望者や移住者は劇的に増加しています。これは、普段福岡R不動産を運営する中での実感値でも、行政データでも明らか。震災をきっかけに、「どこに住み、どう生きるか」を真剣に考える人が急増し、その中でも特に決断力のある人や、動きやすい環境にいる人が福岡を含め、魅力ある地方へ移住しているのです。
福岡(福岡市だけでなく糸島なども含む広義の福岡)が選ばれている理由を少し考えてみます。
大きく、
・地縁がある
・地縁がない
のパターンに分かれます。
ちなみに地縁というのは出身だとか、一時期住んだことがあるとか、両親がいるとか。
(九州全域というレベルで)地縁がある人は、Uターン感覚での移住になります。
福岡出身はもちろん、九州のどこか出身であれば、九州の中心であり、ある程度仕事もあり(ex. 自営で食って行ける、職がある)、コンパクトシティでなんでもそろうし、自然環境・子育て環境も素晴らしい福岡を選ぶのは割と必然的な流れだと思います。
一方で、地縁がなく、全国で移住候補地を検討して福岡に移住を決める人が増えているというのは面白い事実です。
一言で言うと、彼らが福岡を選ぶ理由は「QOL(クオリティ・オブ・ライフ)が高い」=「バランスが良いから」。知り合いが福岡にいる、という納得感のある理由で決める人から、一度来たらメシがうまいし、糸島の海はキレイだし、最高だから福岡にしました!なんてノリの人もいます。
まあ都心から車で40分の、この海見たら住みたくなっちゃいますよね。
最近また増えたな、と感じるのは「人」という要素が大きいと思います。
「福岡に面白い(価値観が合う)知り合いがいるから」という移住動機は実は結構多いのですが、特に東京から福岡に移住してくる人はなんとなく面白い人が多くて、彼らがまたさらに次の移住者を呼んできています。
探すにはかなり苦労するけど、県外から移住して糸島の古民家に住む人が徐々に増えているのも事実。
糸島移住のニーズは以前から根強く、糸島でもトライアルステイ系のプロジェクトを検討中です。
今年は県外から糸島に移住した方をインタビューして回っています。近々これらのインタビュレポートもなんらかの形で公開予定。糸島の認知度は県外の人(厳密には、福岡に移住を検討している県外の人)に驚くほど高まっているので、ぼくらもとても楽しみなプロジェクトです。
ところで、明日は金沢でRサミットです。
全国のR不動産メンバーが集まって、公開トークイベントを行うんですが、これは実は初めての取り組み。以前も集まって合宿したことはあったのですが、今回は開催地も東京ではなく金沢に、せっかくなので公開イベントの時間も作りました。Ustreamで中継される(予定)ので、興味ある方はこちらあたりをチェックしてください。