もう一つのフィールドで


普段、街を歩いているとき。物件を見る時に意外と意識のいかない、またあまり出会えない世界がこの仕事をしていると身近になる瞬間があります。それは何を隠そう、暗い階段の先に隠された「地下」と言う存在。

中には天神地下街のように明るく装飾され、人で賑わっている地下もありますが、それはほんの一部。基本的には光の届かない暗く静かな空間なわけで、視認性もなければ風が通り抜けることもありません。

ただ、その分地上に比べ坪単価がグッと安かったり、間仕切りのない広い空間が手に入ると言う利点もあるので、自然光を必要としない業種であれば、これ程コストパフォーマンスの高い条件がキャナルも近い中心部であるかと言うと、確かになかなか無いのです。

とは言え、長く人の踏み入る事のなかった空間のこと。真っ暗な足元に細心の注意を払いながら階段を下りたかと思えば、そこに充満するカビ臭さは相当なものでした。

もちろん、私個人はもっと廃墟に近いような物件にお邪魔したことがあります。面白く変貌するだけのポテンシャルを見出せればサイトでもご紹介します。

でも現状の姿から、いきなりそれを想像してくれと言われても戸惑いますよね?ですので、とりあえず全員の生存を確認する意味でも、「どうですかー!」と声を発してみたところ、代表のKさんから返ってきた返事は「いいっすねー!」でした。

結果的に見ればこれが、誰も振り返ることのなかった築50年を越える古ビルの地下に新しい役割が生まれた、つまりビルに取っても嬉しい瞬間だったのかも知れません。

リノベーション前のスケルトン状態

この薄暗かったスケルトン(フラッシュ使用)が

リノベーションにより変貌を遂げたオフィス兼スタジオ

爽やかなオフィス兼スタジオに!

とは言っても、実はまだゆるやかな変化の途中。本業である映像制作の傍らで、主な大工工事の他は、清掃~塗装、それに何と撮影には不可欠な「ホリ(影の出ないよう壁と床の境をR状に仕上げる造作のことです)」まで専門業者を入れずに作ってしまったと言うのだからビックリです。

因みに、ここから先は写真のメイクルームにミラーを設置したり、下の写真に写る板材で念願のBARカウンターができる予定。

SUMIYOSHI BASEの機材

関係ありませんが、機械・工業マニアにとっては機材そのものがお宝の山でした!右下の撮影用のライトなんて完全に驚いた顔のキュートなロボットに見えるし。機材専用ケースの可愛さに旅行用のスースケースにはないトキメキを感じたりして・・・。

住吉ビル外観

但し、外観はあくまでロマンスグレー。でもこの渋さがあるからこそ、GAPも引き立つと言うものではないでしょうか?だって仕事やBASEについて語るKさんの目は、いつ訪れても楽しい遊びを見付けた子供のようにキラキラ楽しそうです。

そしてこの秋、大名にも、遊びをこだわりに変えた大人の為の新たなスポットが誕生します。その名も「P+(ピープラス)」。沖縄に本社をもつ設計デザイン事務所さんが運営するプロダクトショップです。

福岡店は、これからOPENに向けての工事等が始まるため、写真は間に合いませんでしたが、代わりに宮古島店の開店準備の様子をチラリ。

「P+(ピープラス)」宮古島店の開店準備の様子

と言うわけで、毎日うだるような日々が続きますが、そんな炎天下に負けず。いえ、時々は負けながらも、福岡に住んでいることが楽しくなる情報を、これからもお届けしてゆきたいと思いますので、暑さに負けそうになったらR不動産。そうめん片手にサイトを見て、クスっと笑って頂ければと思います。

【スポット情報】

SUMIYOSHI BASE

博多区住吉2丁目11-21住吉ビル B1F
TEL:092-292-5334 FAX:092-292-5336

http://sumiyoshibase.com/saito/SUMIYOSHI_BASE___Top_2.html
※リンク先、リニューアル公開前

P+LSD design FUKUOKA (9/20 OPEN予定)
福岡市中央区大名1-2-36 selva西大名Ⅰ-103
TEL:092-791-5722
FAX:092-791-5822
営業時間:11:00~20:00/不定休

http://pplus-lsd.jp/
https://www.facebook.com/ppluslsddesign
http://ameblo.jp/ppluslsddesign/entry-11543282051.html