糸島在住の松尾です。
先日、隣人のカメラマンさんから写真展のご案内をいただいたので、出かけてきました。
「KAORI YAMAMOTO PHOTO EXHIBTION こどものじかん」
会場は車で数分の私もよく知っている民家で、4年前から民間の保育園「みつばちおうちえん」(代表=大松久美子さん)として使われています。
寄棟の平屋の形がとても良く、以前から気になっていた家です。保育園に賃貸される前は、長い間、高齢のご夫妻が住まわれていました。
今回は、この家をさらに素敵に変えた改装の方法と、写真展でのエピソードについて書こうと思います。
写真展を開いた山本香織さんは保育園の設立時から携わっていて、ご自身の2人の男の子もここに通っています。3年前、福岡市内からご主人ともども引っ越して来られました。
作品はすべて香織さんが4年間に撮影した園の子どもたち。
竹竿の先を細工して柿の実をとる真剣な顔、畑の作物の収穫の合間に見せる弾けるような笑い顔…子どもたちが毎日どんなふうに過ごしているか目に浮かぶようです。
背景にある糸島の自然がまたいいんです。子どもたちのキラキラ光る表情によくマッチしていました。
漆喰を塗って荒く仕上げた真っ白な壁やスギ板の床材が気持ちよく、会場には清浄な空気が流れているように感じました。
壁の漆喰塗りや床の張り替えなど、すべて園に通う子どもたちの親御さんが協同作業で完成させたそうです。子どもたちの足で磨かれた床はツルツル。使い込むほど味がでる天然素材。やっぱりいいですよね。
漆喰壁もいい雰囲気。スギの床材ともよく合います。もとはじゅらく壁で、ところどころ剥がれ落ちていたそうです。リビング部分は天井まで漆喰が塗られていて、木造の古い洋館のような味わいもあります。
作業は大変だったと思いますが、職人さんでなくても、協力すればここまでできるんですね。DIYの良いお手本になります。
ところで、会場に居合わせた方々が、私を含め全員、糸島市外からの移住者だったことには、ちょっと驚きました。
山本さん一家は先に書いた通りですが、昨年秋、加布里湾を望む高台に引っ越して来られた方、そして、この日はお会いできませんでしたが、園の責任者・大松さんは、関東から来られたそうです。
古い集落にも、新しい風が起こっていると感じました。糸島にはやっぱり人を惹きつける魅力があるんですね。
大人がしゃべっている間じゅう、子どもたちは庭の木に登って遊んでいます。
糸島の良さをいろんな意味で再認識した一日でした。